第40号/1992.12

■分科会・実証研究・プロジェクト推進事業活動報告

■ごみ輸送システムの研究分科会発足

■DUO KOBE、大阪駅前ダイヤモンド地下街調査報告

■第1回日帰り見学会

■新聞記事から

■会員の皆様へのお知らせ


■分科会・実証研究活動報告■

平成4年度分科会、実証研究およびプロジェクト推進事業は順調に推移しているが平成4年度の研究内容を以下に示す。

  テーマ名 研究期間 平成4年度研究内容


大都市圏複合型インスラ大同動脈構想に関する調査研究 平成2〜4年度 インフラ大動脈構想ネットワークに「夢」と「現実的で実現可能な」二つのネットワーク構想を考え、経済性とインフラ効果等を検討
地下空間の環境シュミレーション解析法の研究 平成3〜4年度 モデル設定したケーススタディによる環境要素の評価手法と地下施設のあるべき環境の提案
地下清掃工場の防災システムに関する調査研究 平成3〜4年度 地下清掃工場の防災システムに関する確認試験の実験計画
都市ガスなど地下貯蔵(CGES)システムに関する(F/S)調査研究 平成3〜4年度 CGESを中核とするエネルギー複合供給システムを構築する為調査研究、概念設計、事業性の評価と実現化の為の課題抽出・方策提言
地下式下水処理施設に関する調査研究 平成3〜4年度 モデルケースについての費用算出と具体的ケーススタディによるF/S
LNG低温加圧型岩盤タンクシステムに関する調査研究 平成4〜5年度 各種の岩石・地質条件に適応したLNG岩盤タンク貯蔵システムの研究
ごみ輸送システムに関する調査研究 平成4〜5年度 大都市におけるごみ収集・輸送システムのあるべき姿の検討(詳細は本号2ページに掲載)

リニアモーターカーによる垂直輸送システム実証研究 平成3〜6年度 LSM方式リニアモータによる垂直輸送システムの実証の為のスケールモデルの設計と一部製作










副々都心中心街再生計画研究会 平成3〜4年度 武蔵野市吉祥寺地区を対象とした街の活性化に関するマスタープランの作成
地下大空洞と活用した奥多摩地区活性化計画研究会 平成3〜4年度 地域活性化モデルとして石灰岩採掘跡地利用の具体的提案と実現化の為の課題の抽出・解決策の検討
室蘭地下多目的アリーナ調査研究委員会 平成4年度 室蘭茶津山の地下にオールシーズン利用可能な他目的アリーナの実現とそのための方策検討



■「ごみ輸送システムの研究」分科会■

平成4年度からの新しいテーマとして、千葉工業大学 平山直道教授を分科会長とする「ごみ輸送システムの研究」分科会が発足し、10月9日に第1回の分科会を開催した。 従来から、廃棄物処理技術については、焼却技術や公害防止技術、資源化技術等を中心に多くの技術開発が行われて成果があげられているが、収集・輸送についてはごみ収集車(パッカー車)による方式が中心となっており、効率化やCO2、NOx対策など環境面での検討が十分進んでいるとは言いがたいので、本調査研究においてはごみ収集・輸送の現状を調査、分析するとともに、収集・輸送に関する各種技術調査、資料収集を行い、ごみ収集・輸送の課題を検討する予定である。

「ごみ輸送システムの研究」分科会委員名簿

役割 氏名 所属会社・機関、部署、役職
分科会長 平山 直道 千葉工業大学教授
委員 桐谷 維 東京都立大学教授
委員 福井 一男 東京ガス梶@創エネ プロジェクトチーム 部長
主査 児玉 利昭 清水建設梶@エンジニアリング本部 副本部長
委員 戸田 均 石川島播磨重工業梶@機械鉄構事業本部 技術開発部
委員 中塩 伸 NKK 環境プラント営業部 次長
委員 住川 武禮 椛蝸ム組 エンジニアリング本部 生産施設プロジェクト第2部 副部長
委員 林田 博昭 渇恆コ組 技術本部 技術開発部 企画管理課副課長
委員 神谷 治 新日本製鐵梶@エネルギーエンジニアリング部 計画室 部長代理
委員 井上 護 新明和工業梶@環境システム部 エンジニアリング担当 課長
委員 田渕 博 東亜建設工業梶@土木本部 技術部 技術2課 課長
委員 馬渡 裕二 ハザマ 技術本部 エンジニアリング第1部第2課 課長
委員 藤田 昭 日揮梶@原子力・環境・エネルギー事業本部
基本設計部第1チーム 課長
委員 元永 慎二 富士車両梶@産業機械営業二部 東京二課長
委員 宮川 彰彦 (財)エンジニアリング振興協会 地下開発利用研究センター 研究理事
オブザーバー 長坂 俊夫 東京都清掃局 参事(計画担当)
オブザーバー 中西元太郎    〃   技術管理担当課長
オブザーバー 廣田 正典 通商産業省立地公害局 産業施設課 課長補佐
オブザーバー 川上 景一 通商産業省機械情報産業局 産業機械課 課長補佐
幹事 波多野輝男 清水建設梶@エンジニアリング本部 建設施設エンジニアリング 課長
事務局 三原 浩 (財)エンジニアリング振興協会 地下開発利用研究センター主任研究員
  大谷 喜次



■DUO KOBE、大阪駅前ダイヤモンド地下街調査報告■

ガイドブック専門委員会第1部会(都市計画、事業性検討)では、研究活動の一環として、10/20、21の両日、総勢15名(第1部会13名と第7部会2名)による大阪・神戸方面への事例視察、ヒアリングを行った。以下その概要を報告する。

最初に訪れたのは9/1にオープンした神戸市内の新地下街「DUO KOBE」である。当地下街はJR神戸駅に隣接し、また神戸市と住宅・都市整備公団及び民間企業が開発を進めている新しい街「神戸ハーバーランド」の一角に位置しており、神戸駅とハーバーランドの間の歩行者空間の確保が、整備の大きな目的である。大きく分けて「中央広場」「公共地下歩道」「連絡通路」の3ブロックからなり、計11,540uの規模である。
「中央広場」は神戸市都市整備公社がNTT−A型の融資を受けながら整備したアトリウム形式の広場であり、その周辺には「アーバンライフシアター」をテーマとしたショッピングストリートが配置されている。「公共地下歩道」はハーバーランドとの結節点に位置し、住宅・都市整備公団の特定再開発事業により整備されたものであり、両サイドのシティーギャラリーは市民の憩いの場として利用されている。「連絡道路」は既存地下街との連絡のために神戸市が街路事業として整備したものである。3ブロックとも、神戸市地下街鰍ェ管理運営している。防災面では、排煙・採光のための大きな吹き抜け空間の設置や防火設備のインテリジェクト化など、特段の配慮が施されていた。説明を伺った後、地下街を含むハーバーランド全体に熱供給を行っている大阪ガスの地域冷暖房プラント並びに来客者で賑わう夕暮れのハーバーランドの街を見学し、地上の街づくりや熱供給事業と合わせた地下街開発の重要性を感じた次第である。

翌日は、大阪市が現在整備中の「ダイヤモンド地下街」を視察した。当地区はJR大阪駅南側の業務商業集積地区に位置し、平成7年開業予定の片福連絡線桜橋駅と既存の6駅との連絡及び公共地下駐車場の整備を目的として事業が進められている。計40,500uの地下街である。地下1階には「公共地下歩道」「地下街」、地下2階には「公共地下駐車場」が計画されている。「公共地下歩道」は大阪市の街路事業であり、周辺のビルにも接続され、地下交通ネットワークの充実を図っている。「地下街」は大阪市街地開発鰍ェ複合空間基盤整備事業の補助を受けながら整備を進めており、完成後は民間企業(大丸、阪神百貨店、阪神電鉄が出資した新会社)へ一括賃貸し、高度な情報が集積するアメニティ空間となる予定である。「公共地下駐車場」は大阪市が整備を進めており、計425台(付置義務駐車場85台を含む)の駐車スペースが確保されることになる。防災面では、8つにブロック分けされた防災計画、計11箇所の地下広場、大規模アトリウムの設置などの対策が盛り込まれている。また防災センターを活用し、文化・ファッションまで含めた情報発信や駐車場管理、情報案内サービスなどを実施する予定である。なお大阪市では、地下利用ガイドプラント作成中であり、その中で地下利用の方向や計画的に整備する地区等を明確にしていくとのことであった。説明を伺った後、建設中の現地を視察させて頂き、地上では想像できないほどの地下空間の広がりや業務商業集積地区での施工の困難さを身を持って感じた次第である。
両地区とも、防災対策の充実に最も力を注いでいることを実感できた。また今後の地下利用促進のためには、イニシャルコストへの公的補助の拡充と店舗面積制限の緩和が必要であることも感じた。

最後に、今回の視察に際し親切な対応をして頂いた神戸市様、大阪市様に、参加者一同感謝を致します。
(大阪ガス梶@篠原記)

■ジオフロント ハーバーランドの玄関口である地下街(デュオこうべ)は、既設のサンこうべ地下街と一体化して誕生した新しい地下空間です。昼間は自然光が降りそそぎ、夜は星の降るパノラマと屋外感覚が満喫できる「デュオドーム」を中心に、アメニティ感覚あふれる店舗、訪れる人に文化や情報、サービスなどを提供するギャラリー、ショーウインドなど、楽しさと感動のある地下街を演出します。
また、CAB、共同溝等を敷設し地下の有効利用も困っています。



■第1回日帰り見学会■

東京周辺の地下関連施設を比較的安い費用で日帰りで見学したいという要望に応えて、この度第1回目の日帰り見学会が11月26日(木)に21名の参加により開催された。
今回のコースは以下の3ヶ所とした。

@ 船橋駅北口地下駐車場
A 幕張クリーンセンター(ごみ空気輸送設備)
B サッポロビール千葉工場

船橋駅地下駐車場は平成2年11月オープンしており、地下1階が自走式で158台、地下2階が機械式330台および自走式75台で合計563台の収容能力があり、設備内容、稼働状況および設計の留意点など詳しい説明を受けた。
また、幕張クリーンセンターは平成3年10月に幕張新都心のタウンセンター地区(ホテル、オフィス)を対象に稼働したが、平成12年までに住宅地区を含めて60t/日のごみを空気輸送方式で収集する21世紀を見据えたプラントとなっている。
サッポロビール千葉工場では球形スクリーンを使ったビールの歴史映画を見て、最新の工場設備を見学した後、ビール試飲のサービスもあった。
この後、当センター会議室にて反省会を行い、見学と懇談の一日を締めくくった。

今後、会員会社の希望も取り入れてコース選定を行い、来年度以降の継続的な事業として実施したいと考えている。



■新聞記事から■

○立地促進へ電源開発審提言「地下・海上原発の研究を」(日本経済新聞 12月3日)

電源開発調整審議会は原子力発電所の立地促進のための方策を報告書としてまとめた。
将来の深刻な電力不足を防ぐため原子力発電所の立地を国をあげて支援する必要があると指摘し、その具体策として@地下や海上に原発を建設する研究を強化するA原子力に関する情報公開を進めるなどを提言している。
地下原発や海上原発の研究については原子力委員会が原子力の専門家の立場から必要性を指摘していたが、原子力だけでなく発電所建設にかかわる全般的な問題を扱う電源開発審がこうした原発の新立地技術について調査研究を進めるべきだと提言したのは今回がはじめてである。
通産省は今回の報告書を踏まえ、所管の原子力発電技術機構が取り組んでいる地下・海上や軟弱地盤での原発建設技術の研究を来年度以降拡充し、将来の実用化に備える方針である。
なお、地下原発はフランスやスウェーデンなどが実際に建設した実績があるが日本ではあまり研究が進んでいない。



■会員の皆様へのお知らせ■

○サロン・ド・エナ(第142回)開催案内

1.日時 1月20日(水)17:30〜20:00
2.場所 当協会ABC会議室(4階)
3.テーマ 「マイクロマシンの現状と今後の開発・応用」
4.講師 田辺 進氏
(テルモ株式会社研究開発センター 開発研究所 主任研究員)